誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第18章 夏の想今照 後編
「京都!とか言うんやないやろな?」
和葉は平次に疑いの目を向けるように言った。
「へぇ?…ちゃうちゃう!俺が行きたいんは…」
平次のこめかみから汗が出る。
「行きたいんは…?」
「ラ…ラーメンっ…やなくて」
「はぁ?なにゆーてんの。もぉ。行きたい所言わんのやったらあたし帰るで」
そう言って和葉は平次に背を向けた。
「ちょお…待てっ!」
平次はとっさに和葉の手をぐっと掴んだ。そして唇に軽くキスする。
「こっ…これで分かるやろ。俺のい…行きたい所…」
何故か平次は顔を赤らめた。
「えっ…。そ、そんなん。家でもできるんとちゃう?」
和葉も顔が赤くなっていく。
「今日は家にオトンとオカンおるし。それに和葉、今日、危険日やろ?せやから万全な道具が揃ってる所に行きたいんや」
「ええ~!なんで平次、今日あたしが危険日やって知ってるん?!」
「それは…俺は探偵やからな」
「もぉ!なんなんそれー!!」
そんな会話をしながら夜道を歩いていった。