誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第12章 叶わなくても。
帰り道、平次と和葉は今日あった進路調査について話していた。
「和葉は専門学校行くって書いたねんやろ?」
「うん。一応お父さんにOKしてもろたしな」
「ほんならおばさんには言うたんか?」
平次がそう言うと和葉は足の動きを止めた。
「それが…。まだやねん。なんか…反対されそーで」
「なんや~。一回ダメ元でも言うてみーな」
「う…うん。そうするわ。…それより平次こそ就職するって書いたねんやろ?」
和葉は平次の方を向いて言った。
「んー。いや。それがなぁ~。迷ってる所やねん。このまんま高卒で探偵事務所開いたとしてもやな?なんっかまだ高校生探偵でやってますー。ちゅう感じするからな」
それを聞いた和葉は平次の口調に気後れしたように口を噤んだ。
「ほんならどうすんの?大学行くん?」
「それでもええかなーって」
改方学園は大学にエレベーター式で入れる。ある程度、学力があれば改方学園大学に入れるのだ。
「平次のその賢い賢い頭やったら余裕で大学入れるで?」
「楽に入れるんはええけど大学行ったところでそない興味持って勉強することもないしな」
「まぁ、もうちょっと時間あるねんからゆっくり考えればええやん」
「そやな」
平次は快晴に広がる空を見上げ自分の夢を作り始めた。