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誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】

第11章 それぞれの未来


高校3もめまぐるしいほど時は速く流れていき7月に入った。今日は7月20日。和葉の誕生日だ。朝目が覚めると銀次郎は和葉に包みに綺麗に包装された文具セットを渡した。
「これ、お父さんとお母さんからの誕生日プレゼントやで」
「うわ~!ありがとう!大事にするな!」
「和葉ー。部活終わったら真っ先に家帰ってくるんやで」
喜んでいる和葉に朝ご飯の支度をしながら惠が言った。
「ええ~なんで~?今日は誕生日やから別に遅くなってもええやん~」
「別にええことないやろ。あ、まさかまた平次くん家によってくつもりやな?はぁ……。ええか?和葉、今は受験生なんやで?男と付き合ってる暇なんかないねん。分かってるんか?」
厳しい目つきをして惠は言った。
「分かってるに決まってるやん!でも…あたし大学いかんかも知れへんで」
「はぁ?なに言ってんの~。何でや?働くんか?」
「うん。出来たらそのつもり…」
「あかんあかん。そんなこと許さへんで。和葉は私んとこの会社の社長さんの息子さんと結婚するねんで。やから、必ず大学でとかなあかん」
惠はアルトスプリンクスというトップ企業で働いている。そのため仕事一筋で生きてきた惠は仕事のことなら何でもする人間になってしまった。
「え~!あの息子さんあたし、気ぃ合わん。何でなにもかもあたしの人生お母さんに決められなあかんの?!もうほっといてぇな!」
そう言って和葉は朝ご飯もたべず学校の用意を持って勢いよく玄関を飛び出した。和葉が出て行った後、銀次郎が部屋から出てきた。
「母さん。きっと和葉、平次くんがええんやて。和葉ももう小さいガキやないねんから自由にさしたれや」
優しい口調で銀次郎は惠に言った。
「なに言ってんねんな。あんな高校生探偵やって腹くくってる男よりも社長の息子さんと結婚した方が和葉はずっと幸せにおれる」
惠の気強さに思わず銀次郎は返す言葉が無くなってしまった。

※遠山銀次郎…和葉の父
 遠山惠…和葉の母
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