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闇の底から

第1章 3月9日


3月9日…S大学前期入試合格発表…電車を乗り継いで目的地に向かう凜の顔は憔悴しきっていた。センターリサーチは惨憺たる結果で、全国模試の判定もずっとEだった。Bがついていたのは2年前の一回きりで所謂ビギナーズラック。一度でもお目にかかってみたいものだ。
一発逆転を狙ってみて、やれることはやった。
後期入試には違う学校の別の学部を受ける。無論進学する気は毛頭ない。幼い頃からの夢を叶えるためにはここに、この学部学科に進学するほか術がない。

「次はー 、 、S大学附属病院へお越しの方は次でお降り下さい。傘などのお忘れ物のないようお降りください。お出口は右側に変わります」

そう、私が行きたいのは国立S大学医学部医学科。
そして今日の天気は雪。
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