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観覧車で・・・

第3章 気づいてる?


「『やあこんにちは。』」
まずはテンマの台詞だ。テンマはここにはいない(詳しくは後から合成する)女の子達に手を振るまねをする。
確かに、演技はうまい。
私は遠くで見ているところからはじめる。そして、テンマがハンカチを落とすのだ。

ひらり

テンマからハンカチが落ちる。でも、女の子の輪(実際にはいない)は気づかない。
「『あの!!』」
テンマには聞こえない。
「『あの!!!!!』」
私は大声をだした。
「『あの、テンマ君・・・ハンカチ・・・落としました。」
私はテンマにハンカチを差し出す。
テンマはにっこりと笑って、
「『ははっ!ありがとう!』」
私には、その笑い方はテツにしか見えなかった。
私はその笑顔に見とれるしかなかった。
「はい!!!!カァーーーーーーート!!!!!!!!」
私は監督の声で我にかえる。
「最後の『見つめあう』のアドリブ。いいねぇ・・・。」
監督は私の『演技』を褒めた。
あれは・・・『演技』なんかじゃない。私がそうしてしまった。

どうしたんだろう・・・。私・・・。

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