第1章 信頼。信用。
ニューヨーク────
「はぁ…長かった。」
「ヘイ!マユミ!」
カジュアル姿の女性と金髪の男。
「ケイト、今までありがとう。」
「イエイエ!ニホンゴ、オシエテクレテアリガト!」
まだカタコトな日本語に、
女性は笑う。
「ほんとは家族みんなで見送るんだったけど、
ゴメンネ!」
「忙しいんだもの。
いいのよ全然。気持ちだけで嬉しいわ。」
「そう?ヨカッタ!」
そのとき、空港内に放送が流れた。
「oh!キミが乗る飛行機だよ!
それじゃあ、ここまでですネ!」
「ふふっ、そうねありがと…ケイト!」
「こちらこそ!
Thank You ″マユミ″!」