• テキストサイズ

【ヘタリア】周波数0325【APH】

第33章 閉じ始める序説まで


おとなしくしていることに、我慢ならなくなった子どものようで。

フランシス、菊、ルート……などの視線が、アーサーに鋭く突き刺さる。

「な、なんだよ!」

「はあ~しょうがないねぇ、お兄さんがなにか作ってあげる」

「あっ、私も手伝います」

憤慨するもスルーされるアーサー。

フランシスはキッチンに向かい、菊が後を追っていく。

アルとアーサーは、いつものように不毛な言い合い(アーサーの一方通行ともいう)を始めていた。

「お前らは少し休んだ方がいい」

神妙な顔をして、ルートが私たちを見回した。

こっちのセリフじゃ、と思いかけるが、彼の口調は有無を言わせないものだった。

場所の用意をしてくる、と立ちあがり、ルートが部屋を出ていく。

「兄ちゃん一緒に寝よ~!」

「おい、ひっつくな!」

兄弟はじゃれあっているし、なんだかぽつんと残された気分だ。

まぁいい……眺めることに専念できるからな!

と、思い出したように眠気が襲ってくる。

四肢がだるい。

一日じゅう歩き回ったような重さだ。

一見元気に見えるアーサーも、いつもと変わらないように見えるフェリちゃん、ロヴィも、同じ、いやそれ以上かもしれない。

……とにかく、いろんなことが起きすぎた。
/ 378ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp