第33章 閉じ始める序説まで
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連れられた部屋に着くと、菊をはじめとしたメンバーが私たちを迎えた。
再帰点近くのこの場所で、三日間ずっと待っていたらしい。
すぐ帰ってくるだろうと思ったら、三日もかかったため――私たちの感覚では一日もないが――一同の顔には、疲労と睡眠不足がにじんでいた。
親分を寝かせ、一息ついてから、私たちは今までのことを話し始めた。
……と、話していて、自分でもふと疑問がわいた。
「そういえば、どうして私たちを見つけられたんですか?」
ロヴィーノとともに閉じ込められていたが、アーサーとフェリちゃんが来てくれたおかげで、なんとか脱出できた。
彼らはどうやって私たちを発見できたんだ?
そう問うと、アーサーが思い出したように語り始めた。
「あぁ、それはな――」
~回想開始~
「おかしいと思わないか?」
不気味なほどに静かな、ゴーストタウン。
黙る曇り空のもと、アーサーは小さく言った。
合流したというのに、すぐさま気絶させられた二人。
そんな自分たちの状況を思い出しながら、覚醒したばかりの頭で思考する。
「え、なにが?」
「なんで俺らは殺されないんだ?」
「ヴェッ!?」