第1章 登場人物設定❊
ジャーファルside
リョウに頼まれたレモンティーと自分用のブラックコーヒーを淹れたあと、部屋に向かって歩いていた。すると……
シャルルカンと楽しそうに話すリョウが居た。
何を話しているのかは聞き取れないが、私は許せなかった。リョウの傍に居ていいのは私だけで充分の筈なのに。
身体がガタガタと震え、手に持っていたカップが揺れ、中身が零れだしそうだった。
それと同時に、強烈な嫉妬心と怒りで頭に血が上る感覚を覚え、私はある事を考えて調理室へ戻った。
「これをリョウに飲ませれば……」
私が取り出したのは睡眠薬。私は、この睡眠薬で彼女を眠らせて閉じ込めようと考えた。
閉じ込めて、頑丈な首輪と足枷を付けてあげよう。今まで以上の愛情を彼女に注いであげよう。
口角が上がるのを抑えきれず、つい気味の悪い笑い声が漏れてしまった。
睡眠薬をレモンティーに仕込んだ後、私は上機嫌でリョウが待っている部屋へ向かった。