第3章 おとうとびお 部活
さて、
そんなカレーが大好きなお子ちゃま飛雄でも、
普段は高校生をやっているわけで。
もちろん中学は一緒。
そしてなぜか高校までもかぶった。
2才しか離れてないから
そりゃ部活でも顔を合わせることになる。
「…菅原!おはよう!」
目の前を歩いていたのは、
同じクラスの菅原孝支。
「おー、おはよ。どうしたやつれて。」
「それがさぁ!聞いてよ…。今日から弟と部活で顔付き合わせることになるんだよ…」
はぁ、と溜息をつく私の肩をポンと叩き、
「ドンマイ!…弟ってさ…」
「あぁ、あれだよ。北川第一の影山飛雄。
前確かみに行ったよね。」
「うん。…へぇ、影山、か。」
こんな会話が飛雄の入学当時交わされていたことは
きっと飛雄は知らないだろう。