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ありふれた世界で【東京喰種】

第2章 姉と弟







彼女から言われた言葉は正論でも何でもなくてただ私の胸に響いた。

『バレましたか。・・・じゃあ、聞きますけど笑うってどうしたらいいんですか?笑う、泣く、怒る・・・ってどんな時にそんな事になるんですか?』

ずっと誰かに聞いてみたかった。なんでみんな笑えるの?何が悲しいの?何が怒るって感情なの?どんな感情かわからない・・・。

「そ、それは・・・。楽しい時に笑うとか、さ。」

『楽しい、ですか・・・』

「2人とも!喋ってないでこっちを手伝って!」

「あ、はい!」

入見さんから言われ反応するトーカちゃん。

「・・・あんたも行くよ。」

『はい。』

結局私の質問の答えあまり分からなかったな・・・。
そんなことを思いながら初めての接客や珈琲を淹れたりした。・・・すると時間はあっという間に過ぎ閉店の時間になっていた。








「じゃあ、あとは掃除よろしくね。」

『はい。』




今日は初日ということで最後に掃除を任された。
いつもは交代制らしく明日からは交代制になるらしい。

「おやおや、精が出るね。」

『いえ、そんなことは・・・。』

店長からそんな言葉を投げられ謙遜の言葉を述べる。
すると床掃除をしている時、店長が珈琲を淹れ始めた。・・・よく見るとカップは2つだ。

床掃除も無事に終わった時、ずっと頃合いを見計らっていたのか店長から声を掛けられた。

「一杯どうかな?」

『じゃあ、ありがたく頂きます。』

せっかく用意してもらったのだ。
断るわけにはいかない。

「どうだったかな、今日は。」

『良かったです。新たな人脈も作れましたし新しい経験も出来たので。』

珈琲を一口いただく。
さすが店長だ、今日私が淹れた珈琲より香り・味全てにおいて完璧だった。

「そうかい、それなら良かったよ。」

『はい。』

なにも話すことがなくなり沈黙が続く。
店長が淹れてくれた珈琲も知らずのうちになくなりここにいる理由もなくなった時、店長からまた話し掛けられた。

「夏菜ちゃん、君はもうあんていくの一員だ。
いつでも頼りなさい。」

『ありがとうございます。
・・・では、ひとつお願いしてもいいですか?』

「あぁ、私ができるものなら。」















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