第4章 非日常 2
解散したしたばかりの風紀委員の中から黄色い彼を探す
すると丁度廊下に出るところだった
慌てて鞄を持ち、『中村君、後はよろしく!』相手に答える隙を与えず紀田正臣君の事を追いかけた。
因みに、中村君とは風紀委員の副委員長さんだ。よく働いてくれるし、明るくて元気なとても頼りになる人だ。ごめん、中村君!この埋め合わせはきっといつかすると思うから……多分だけど。心の中で中村君に謝罪
なんとか追いついた私は背後から声を掛けた
『紀田正臣君だよね?』
多分名前はあっているけど恐る恐る呼んだ
「あれ?先輩ですよね!どうしたんスか?あっ!もしかして、愛の告白みたいな!?」
どうやら正臣君は私の名前を覚えていてくれたらしい。なんとも嬉しいことだが、後半は聞かなかったことにしよう
「ということで、デート行きましょ!」
『は?』
いきなり何を言い出すんだ?何がどうなって「ということで」に繋がるのだろうか?
「先輩が態々オレに声を掛けてきてくれたということは、それ即ち運命ってこと!愛を深める為にはまずは、池袋でデートしましょう!」
正臣君が何を言いたいのかは良く分からないが、とりあえず池袋でお茶をしようということなのだろうか?
『良く分からないけど、私も正臣君と少しお話ししなきゃいけない事があるから。とりあえず、池袋でお茶でも飲みながらお話でもいいかな?』
正臣君に問うと、満面の笑みで
「是非喜んで!!」
〔そんな君の笑顔が素晴らしく可愛かった〕