第5章 あなたの中の私たち
「モブリット…と言ったか。」
「はい。そうです。」
「俺は…リヴァイだと思うか?」
「その可能性は高いと思います。
…何か思い出しませんか?」
ハロルドは首を横に振った。
「そうですか…」
リヴァイは眉間の皺を深くさせ
その場を立ち上がった。
「俺はそろそろ戻る。リタが心配している頃だ。」
『あっあぁ。そうだね。』
そう言うとハロルドと視線が交わった。
「辛いか…?」
『何を馬鹿なこと言ってるんだよ。』
「そうか…。」
1人丘を下っていくハロルドに声をかけた。
『ハロルド!リヴァイに花を…ありがとう。』
振り向いたハロルドは
「真っ直ぐなお前の為に来週もくる」
そう言って再度、振り向き直し丘を下った。
『優柔不断な女じゃ無くなったということかな?』
私が笑うとモブリットが不思議そうに私を見ていた。
「分隊長…良かったのですか?」
『あぁ。彼は…どこかにリヴァイの心を持っているよ。
私にはわかる。』
『まぁ…店にはもう…行けないけどね。』
何とも複雑なモブリットの表情。
理解しがたいものなのか…
それでも私はハロルドがリヴァイだと伝えたことを後悔はしていないよ。