第2章 あなたの存在
……どのくらい泣いていたのだろうか。
気付けばモブリットの姿は無く
机に突っ伏したままの私にの肩に
ブランケットがかけてあった。
私の顔は誰がどう見ても
『酷い顔』で…我ながら笑いが出た。
『ホラ。リヴァイのせいで…
私は不細工になるばかりさ…』
洗面所の鏡に向かって無理に笑いを向けても…
次の瞬間には眉は下がり、また涙が伝う。
鏡にそっと手を添えて下を向く。
…ちっとも枯れてくれないじゃないか…
自分の中の水分がどれ程あるのかと…
恨みそうになった。
部屋に戻ると、いつものように
モブリットの微笑みが待っていた。
手には朝食が並んだトレイを持って。
「おはようございます。」
私がモブリットに近付くと、ソッと
彼は私に何かを手渡した。
『…ホットタオルか…ありがとう…』
椅子に座り目に当てると
とても気持ちが良かった。
心なしか不細工も解消された気になった。
実際は何ら変わりはないのだろうけど…。
「ハンジ分隊長。」
『んー?』
「今日は午後から…
次の壁外調査の会議があります。
…出られますか?」
『…問題ないよ。』
片目のみタオルを外しモブリットを見る。
「あと…エレンとジャンが…心配しています。
毎晩…私のところに来ますよ。」
『アハハ…それはモブリット…
悪いことをしていたね…今日にでも
私の部屋に呼んでおくれよ。』
「…ハイ」
モブリットの足音が聞こえて
少しずつ私から遠ざかるのが解る。
そんな彼に私は声をかけた。