第3章 兵長の思い人
エレンが座るベッドへ近付き
見下ろす。
エレンが俺を見上げ、不安そうに瞳を揺らしていた。
エレンの顎を掴み持ち上げると
『ぁっ…』と小さく声を漏らした。
「お前は、俺を探していたのか?」
『えっ…ーーハイっ。』
「なぜだ…?」
『俺…明日…憲兵団に引き渡されます…。』
『兵長に…最後に…
ありがとうございましたと伝えたくて…』
…ありがとう…ございました…?
笑うエレンの顔が俺には苛立った。
「お前は…最期だと納得したのか?」
『…いえ…俺はまだ…
兵長と一緒に…戦いたかった』
エレンの頬を涙が伝う。
純粋で…綺麗な涙だ。
その顔をみて俺はそっと
エレンの顎から手を離した。