第1章 1.《ナディ》初めてのお付きあい
…ぎゅっ。
後ろから近づいて、の冷たくなった手を強くにぎり、自分のポケットへ一緒につっこむ。
「…さっきは…すまナイ。の顔が近くてなんかどきどきしてとっさに離してしまッタ。怒ったように見えたヨナ…。」
「ナディ…よかった…嫌われたのかと思った…」
はほっとしたのか安堵の表情を見せる。
それを見て俺の心が暖かくなる。
「…それにしても…男の人の手ってこんなに大きくて温かいんだね!」
満面の笑みを浮かべ、握りあっている手を目の前にだす。
「フフッさっきまですごい寒かったのにすぐ温かくなった!」
「ソウカ?フッ鼻は真っ赤だけどナ」
そう言っての鼻に自分の鼻をくっつける。
「!!」
の顔がみるみる赤く染まるのが分かる。
「…温かいカ?…さっきの仕返しダ…」
「ゴ、ゴメンナサイ…」
少し鼻を離し、の顔を見つめる。
その顔はさっきので頬が火照っていて、緊張したのか顔がこわばっていた。
それをみて自分がどんだけ恥ずかしい事をしたか思いだし、急に自分の顔も真っ赤になる。
「ナディ?」
不思議そうに俺の名前を呼ぶを見ると、上目遣いで頬を火照らせて俺を見つめるがすごく可愛くて…
自然にの唇に近づいていく…。
そして…
「あー!!!!ナディ!!!!」
急に大声で二人の名前を呼ぶ声が聞こえてとっさに二人とも体を横に反らす。
「良いとこにいた!!料理作りすぎてさ食べにこないか!?」
その大声の主は…フリッツだ。
「すまないナ、さっき食べた」
「えー!じゃあレーガのとこいってくる!!じゃーな!」
フリッツはそう言って嵐のように去っていく。
いなくなった瞬間シーンとなりその後二人とも目を合わせ、笑った。
こうゆうことをすると恥ずかしいケド、その分幸せな気持ちにナル。
ずっと一緒にいるとどんどん欲求がでてくル。付き合ってからすること…だんだんこれからわかってくるのかもしれないナ。
Fin.