第1章 ~*入園*~
話は、今日よりずっとまえ。
私は絶賛迷い中だった。
何にって?
高校だ。まだ、受験先が決まっていない。
自室で一人、うーん、と唸りながら色々な高校のパンフレットを見るが、「これ!!」というものがない。
さて、どうしたものか。
私はさらに唸りだす。
するとコンコンッと私の部屋のドアをノックする音。
私は「どうぞー」とだけ言う。
するとガチャ、と音を立てて入ってきたのは案の定、私のお母さん。
お母さんは入るや否や、私の前に座、あるものをスッと出してきた。
私はお母さんと話すより前に、そのものを見た。
その瞬間、受験先は決まった。
母 「ねぇ、此処どう!?ていうか来てって!しかも、レイは特別寮に入れるんだって!学費は学校側が負担するから是非、此処に来ないか~って!!」
『……お母さんさえ、よければ…私、此処がいい!!』
母 「ホント!?お母さん大喜びよ!決まってよかったわ~…」
『うん…!!』
という話から今に至る。
受験がうんたら~といっていたが、その学園から送られてきた手紙の最後に、「受験などの心配は不可」などと書いてあった。
すごいな、この学園…;;