第2章 ++いつだってオレを想っていた++
ある晴れた日の木の葉の里。
玄関口である「あうんの門」、その関所が小さくガタガタと揺れ始めた。
「…地震か?」
門番の忍が、手を止めて揺れる柱を抑える。
振動はかすかな物から、地響きを伴うものへ。机の上にあったペンが地面に落ちた。
「ぅぅううおおおおおっっ!!」
地鳴りに聞こえていた音は、近付く人間の咆哮だと気付く。
門番が、慌てて門扉に顔を向けると──
「ゴォォオオルゥゥウッッ!!」
物凄い量の土埃の中から、マイト•ガイ上忍の姿が現れた。
「……何で背中にカカシ上忍が?…ん?」
見た目にキツいオッサン同士のおんぶに、嫌なモン見たと思い切り顔をしかめる門番。
しかし近付いて来る第二弾の地響きに再度顔を向けた。
「ぅぅううおおおおおっ!!」
──キキキィッッ!!と足を踏ん張りブレーキを掛けながらガイの隣に並んだのは、ガイにそっくり似たロック•リー中忍。
「惜しくも二着っ!!」
「ふ…甘いなリーよ。お前は三着だ…何故なら二着は、オレの背負ったカカシだからだ!とんだラッキーマンだなカカシよっ!ふははは礼はいらんぞぉ!」
「うおーっ!また一つガイをから貴重な事を学んだ気がするーっ!」
意味の分からない2人の様子に、門番はがっくりと肩を落とした。