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【ガイ】あの日のキミは【NARUTO】

第5章 ++何を思っていたのだろう++


「そして、ここへきてアレスのチャクラ量が爆発的に増えている」

その理由を知っているかと尋ねれば、テンテンは顎に手をやり頭を捻る。

「それって、妊娠が原因だったりしません?」
「確かに妊娠によって、母体の血液量が増加するに従いチャクラの量も増える。しかしアレスは異常だ」

先月の検診と比べても、潜在量の倍以上のチャクラを保有しているという結果がでた。

「つまり何が言いたいかと言うと…里の上層部は、アレスを忍に仕立て上げ、戦力にする腹づもりという事だ」
「何を考えてるんですかっ!!アレスは妊婦なんですよ!?」

想定した以上の憤りを見せて、テンテンは火影のデスクに拳を打ち付けた。

「確かに暁の侵攻で忍が減ったのは分かりますけど…っ!!」
「落ち着け。身重な奴に前線に行けだなんて、アタシが黙っちゃいないよ」
「それでも…っ、ガイ先生が何て言うか…」

拳を震わせるテンテンの肩を叩き、揺れる瞳を見据えて声を潜める。

「もうアレスは根に目を付けられている…お前は今日からしばらくの間、アレスの護衛に付け」
「護衛…ですか」
「あぁ。根のヤツらが無茶な接触をしないようにな」

テンテンの喉が、ゴクリと鳴った。
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