第3章 ++いつもオレに幸せをくれていた++
──ピンポーン。
「はーい」
呼び鈴が鳴り、アレスが玄関に向けてパタパタと駆けてゆく。
「こんばんは、アレスさん!ガイ先生!」
「お邪魔しまーす」
「これは、気持ちばかりだが…良かったら飲んでくれ」
「いつもありがとう!」
賑やかな部下達の声に、アレスの楽しそうな声が響く。
「よう、お前たち!よく来たな!」
ガチャガチャとガスコンロの設置を終え、任務帰りのリーとネジ、テンテンをオレは笑顔で迎え入れた。
「ガイ先生、またご飯に呼んでくれてありがとね」
「飯は大勢で食べた方が旨いからな!」
「アレスさんは料理がお上手ですから、僕今日が待ち遠しいくて!」
任務が早く終わるように皆で頑張ったんです!と、満面の笑みのリーに、同じ様にテンテンも笑う。
皆がコタツに足を入れながら、ネジだけは相好を崩さずにオレを見た。
「アレスの手料理が旨いからって、食べ過ぎじゃないか?明らかに太っただろう?」
「ん?そうか…?」
「あぁ、特に腹周りが」
ネジの白い目にひやりとしながら、最近気になっていた下腹をプニプニとさする。確かに、割れていた腹筋が今や見る影もない。