第4章 幸せな二人
あぁ、私の隣、ずっと居たじゃないか
彼を失う前からずっと
バカだなぁ
彼しか見てなかったから気付かなかった
私の一方は彼の、もう一方は先輩の定位置でしたね
ずっとずっと
『先輩…謝らせてください…』
「?いくら断られても俺はめげないから大丈夫」
『私は先輩とイタチの間に挟まれて、支えてもらってた、片方を無くして前に進めなくなった時も、先輩は私を引っ張ってくれた…それなのにごめんなさい…ずっと隣で支えてくれてたのに…気付かない振りをすることで、イタチの居ない現実から逃げてた…先輩に甘えてきた…』
「……バーカ!ずっと見てきたんだ、お前のことでわからないことなんて無いさ!イタチのこと、想ったままでいい…思ったことは全部いってくれ、俺に遠慮なんかするな」
先輩の胸を借りて泣くのはイタチを亡くしたとき以来
貴方の腕の中にいると素直に泣ける
貴方の力は偉大です