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糸車

第1章 幸せ


事を終えた僕たちは、疲れ果てて寄り添って寝ていた。
ぐったりとした彼女の肩を抱いて、額に口付ける。

何ヶ月ぶりだろうか。
こうやって交わって、二人で眠るのは。

「半兵衛様…」

僕の名前を呼んで、腕にしがみついてくる彼女が愛しくて、そのまま腕を彼女の体に絡めてやる。

互いの体温が溶けて混ざって行く。
彼女の心臓の鼓動が、彼女の肌と、僕の肌越しに伝わってきた。

「…私は、幸せです。
半兵衛様の夢が叶い、そしてこうしてそばにいられる。
本当に、幸せです。」

僕だって、幸せだ。
そう返すのはなんだか照れ臭くて、なんとか婉曲的な表現を探すけどこういう時に限ってちょうどいい言葉は見つからない。

しばらくためらったけど、素直に言うことにした。

「僕だって、その…幸せだ。」


…あれ、返事がない。

僕は長い時間ためらっていたらしい。
彼女は眠りに落ちていた。
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