第2章 兆候
「どうかされたのですか?」
明日には治りそうだなんて嘘なんだ。
ただ一人の軍師として明日から起きなくてはいけないだけなんだ。
退屈なんだ。
眠れそうにないんだ。
言いたいことは山ほどあった。
どれから言えば、どれを言ったらいいかわからなくて、つい口篭る。
彼女はそんな僕をしばらく見つめていたが、いっこうに何も言わない僕に対してため息をついた。
「やっぱり疲れているんですよ。
灯りは消していきますね、おやすみなさい。」
そう言って灯りを消し、彼女はさっさと出て行った。
真っ暗な部屋の中、いやに沈黙の音が僕には聞こえた。
「…違うんだけどな。」
やはり今夜は眠れそうにない。