• テキストサイズ

【ハイキュー短編集】俺達はまだ若い

第4章 【及川徹】花


「わ~凄い!!」


思わず子供のような声をあげてしまったが無理もない。
外見とは違い店は意外と広く、見たことも無い花が俺を回りを囲っていた。あまりの種類に何を買うかと胸が高鳴る。
真剣になって選んでいるとある疑問が浮かび上がってきた。

誕生日に花って、大丈夫かな?花がプレゼントってなんか性に合わない気が……いや、大丈夫だ!!この及川さんに似合わないものなんて無い!!大体にあげるプレゼントだし。
一人で自問自答を繰り返していると頭上から声が降ってきた。


「何かお探しですか?」
「あ、えっと、彼女にプレゼントする花を探していて」


振り返って見ればエプロンをして髪を軽くゆわいた若い可愛らしい女性が立っていた。店長さんだろうか?
聞かれたので取り敢えず返事を返すと「少し待っててくださいね」と言って店の奥に行ってしまった。来るまで暇だし、他の花でも見てよ。


時間が経ち一通り近くの花を見終わった頃、
「遅れてすみません」と言いながら小走りで戻ってきた。女性の着ていたエプロンをよく見ると店長の札が。腕には何種類かの花が抱えられている。店長さんがわざわざオススメの花を選んでくれたのか。優しいな。


「あの、このブーゲンビリアとナズナとスターチスはいかがでしょうか?、とても素敵な花言葉ですよ」
「あ、、ぺんぺん草……」
「ふふ、そうですよ、ぺんぺん草です」


ぺんぺん草と呟くと笑われてしまった。あまりの恥ずかしさに頬が少し熱いような気がする。
それを誤魔化すために頭を掻き「はは」っと笑った。すると店長さんもニコッと笑い返してくれた。ああ、馬鹿みたい。いつも女の子と接してるみたいにすればいいじゃん。


「あの、その3本の花言葉って何ですか?」


「えー、ブーゲンビリアは「あなたしか見えない」と言う言葉。
ナズナは私の全てを貴方に捧げます」と言う言葉。
スターチスは「変わらぬ誓い、永遠に変わらない心」と言う言葉です。どれか気に入られたものはありますか?」

「じゃあ、…………でお願いします」
「はい、かしこまりました。包んでくるので
お待ちくださいね」
/ 75ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp