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白黒世界

第2章 僕と多重人格少女



今日から中学2年生。

桜も風になびかれハラハラとゆっくり花弁が落ちていく。

そんな様子を僕は窓から眺めていた。

新しいクラスになり、少し緊張してしまう。

去年同じクラスだった男友達を探してみるが、とくべつ仲が良いわけでもなく、ただため息だけが出た。

どうしたものか。

これから先、僕は友達が出来るのだろうか。

まさか、ぼっち…なんてならないだろうか。

いきなりこみ上げてくる焦りが全身をヒヤッとさせる。

くそっ
孤独死なんかしてたまるかっ

なんとかして友達をひとりでも見つけなくちゃ。

僕は身をかがめ、キョロキョロと周りを見る。

そして1番に目に入ったのは…

ひとりの女の子だった。

誰だろう…この子。

真っ黒な腰ぐらいまでの長い髪をおろし、黙々と先生の話を聞くその女の子は、僕から見たらすごく…

綺麗だった。

純粋そうな。
そんな瞳を僕は、隣でずっと見ていた。

しかし、はっと我に返り、視線を先生にへと戻す。

ばかか僕は…

あんなにガン見してもしもバレてしまったら即変なやつだって思われちゃうだろ…。

心の中で反省し、僕は意を決した。

あの子に話しかけよう。

今日じゃなくていい。

いつかは、絶対に。

そう決めたのはいいが、僕は真の目的に気が付きうつむいた。


そのまえに友達作りだった…。


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