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甲賀忍法帖

第4章 仲間…


「「「「!!!!」」」」


弦「…話して…くれぬか?」

お「そうじゃ!」

陽「弦之助様が仲間と決めた以上…椿は私共の仲間でしょう?…」


『…っ…わ、たしは…』

弾「泣くでない…椿…」

『私は…仲間に…歳三兄様に…拷問を受けた…』

「「「「「‼︎‼︎‼︎」」」」」

『新選組の名が…京の町に名が知られだした頃…1人の女が…新選組に保護された…名は…雪村千鶴…私と同じ…鬼…新選組はある特殊な薬を研究していて…それを研究していたのがその子の父様だった…だから新選組預かりとして…その子を保護したの…でもある日…その子が…私に殴られたと…言い出した…』

私は重い口を少しずつ開きながら
話していった…


『私は…何もしていない…でも…皆は…その子を信じた…日に日にその子の言動は酷くなっていった…それに連れて…皆は私を殴る様になった…誰も私の言葉に耳を傾けようとしない…誰も…信じてくれなかった…』


弦「…椿殿…」

『あの日…桜の下に居たあの日…私は新選組を追い出された…死んだと思っていたのに…気がついたら…桜の下にいたの…あの日…私は……歳三兄様に…っ…』

弦「もう良い…すまぬことをした…もう良い…」

『私は!歳三兄様に…刀を向けられた!!』

「「「「「!!!!!!!」」」」」

お「兄様に…刀を…」

左「なんと、惨いことを…」

陽「…妹に…刀を向けるなど…正気の沙汰とは思いませぬ!」

『そして…こう言ったの……裏切ったのは…お前だ…死んで償うべきだ…と…失望した…と…だから…私は…もう、誰も信じない…誰も…そう思った…』


弦「……っ…」

『でも…嬉しかった…見ず知らずの私に…温かい言葉を…あなた達はかけてくれた…でも…』

豹「皆…そなたを受け入れておる…もう一度…人を…我らを…信じてみてはくれぬか?…」


『なぜ…そこまで…私を仲間に…』

弦「皆…境遇は似ておる…皆…過去を背負っておるもの達」

『……』

お「お胡夷は!椿が好きじゃ!」

『…お胡夷ちゃ…』

お「お胡夷でよいぞ?」

弦「もう一度…信じてみてはくれぬか?…椿殿」

あぁ…こんなにも
人は温かい…居場所のない私に…
もう一度…居場所をくれると言うの?…

弦「椿殿の居場所は…この卍谷じゃ」
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