第2章 【失敗する恋だったんだ】
私は残った希望=生命力が容赦なく削られていくのを感じながら、一番聞きたい質問を口にした。
「ガイさんは…一度拒絶した相手を受け入れる人でしょうか?」
「それはどういう意味ですか?」
喉が引きつり、手が震える。
リーさんの回答によっては、私に訪れるのは絶望のみ。その時はこの里を去ろう。恋に破れて死ぬのは違う。ガイさんを愛した自分に誇りを持ちたい。
私は意を決して、ガイさんへの告白を一部始終説明した。
「…アレスさんは、ガイ先生を愛しているんですね!!」
「一世一代の大告白が、カカシ上忍のせいで台無しにされましたよ…」
カカシの野郎が勝手に巻物を開かなければ、ガイさんの手前で間違いを起こす事なんて無かったのに。
「普通に告白して、応えて貰うだけだったのに…!」
「…逆口寄せの術を使う告白が普通ですか?」
「ガイさんはインパクト重視なイベントの方が喜ぶと思って」
「あながち外れてませんけど…アレスさんの中では成功すると見越してたんですね」
「だって私、顔だけは良いから」
彼女が居ない30代も半ばを越えた男なら、若い身体とこの顔に簡単に落ちると思っていた。
夢野一族は、外見ばかりは皆花のように美しいのだ。