第2章 【失敗する恋だったんだ】
「でも、ガイさんは私の邪な感情を見抜いてたんだろうな…」
太陽のように眩しいガイさんには、素直に花咲くひまわりのように明るい人がお似合いだ。
私みたいに棘だらけで萎縮した根暗人間なんか、あの人には不釣り合いなんだ。
「この恋は失敗する恋だったんだ」
「アレスさん…」
空元気を見せる事しか出来ない。
夢野一族にとって、恋は血を燃やす命懸けの行為。美しい分、花の命は短いのだ。
「諦めたらいけません!」
「いいよもう…あんなにはっきり拒絶されたんだから」
これ以上手折れたくない。
こっちから相談しておいてなんだけど、もうそっとしておいて欲しい。
「ガイ先生に認めてもらいたければ、恋を諦めてはいけません!」
リーさんの方に熱が入ってきて、頬が上気している。
「…どうしろって言うんですか」
ガイさんに植え込んだ私の第一印象は最悪だ。
「誤解を説きましょう!僕が席を用意しますよ!」
「え゙」
リーさんの真剣な眼差しに、私の胸には期待と不安が入り交じるのだった。
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