第2章 【失敗する恋だったんだ】
「あのっ!ガイさんの事で幾つかリーさんに聞きたい事があるんですが!」
「何でも聞いて下さい!僕はガイ先生の事ならどんな質問にだって答えられる自信がありますよ!」
マイト•ガイを慕う同志を見つけて、リーさんのテンションも異様に高くなってきた。
その勢いに釣られるようにして、恥を捨てて質問を繰り出す。
「ガイさんには…お付き合いしている人はいるんでしょうか」
私の質問が意外だったのか、リーさんは数回目を瞬かせた。
「ガイ先生が僕の担任になってからは、女性の噂は聞いた事がありませんね…」
「よっ…し!あと、どんな女性がタイプなのかな!?」
「えぇと…明るくて、健康的で、素直で…」
素直さか…
「あとはプロポーションの美しい人でしょうか」
「プロポーション…!」
その単語に、決してふくよかとは言えない自分の胸を見下ろす。こんな事なら、アカデミー辞めて花嫁修行するんじゃなくて、トレーニング積んでガイさんに認められる肉体美を作れば良かった。
「あの…アレスさん?大丈夫ですか?」
途端に消沈した私を、リーさんが心配そうに覗き込んできた。