第1章 【結婚して下さい!】
そして、風が払った煙から現れたのは一人の少女。
「あれ?女の子?」
現れるのはガチムチマッチョだと信じて疑わなかったカカシは、可憐な少女の出現に呆気に取られてガイを見やる。
ガイも虚を突かれたように、呆然と目の前の少女を見つめていた。
「コイツ──」
誰かが、少女の顔を見て驚きの声を上げた。
「アカデミーを中退した…名前は確か…」
アカデミー中退という言葉に、ガイは感嘆の息を漏らす。
「ほう…ならばキミは独学で逆口寄せの術を身につけたのか」
延びきった巻物を拾い、巻き直してやってそれを少女に手渡した。
「努力したんだろう?オレは努力家は大好きだ!キミの努力に免じて、今回のイタズラには目を瞑ろう!」
キラーンと白い歯を見せ、ナイスガイポーズで笑みを見せるガイ。