第4章 ミルクティの憂鬱
お会計のとき、ジンは当たり前のように二人分の料金を出した。
先ほども払って貰っていた。
「私、自分の分払う」
「いい」
「私のほうがいっぱい食べちゃったもん」
「俺が食わせたんだからいいんだよ」
「でも」
「しつこい」
「...ありがと」
「最初からそう言えよ」
「ありがと!」
とりあえずは払ってもらう事にした。
後で返せばいいだけ。
お店を出て、私はまたジンの腕を抱きつくように掴んで歩いた。
映画館はここから電車で1駅。あのバーの最寄駅だ。
電車の中では顔を見合わせながら談笑。
私はジンの服の袖を掴んで、ジンはたまに私の顔に触れながら話す。
あからさまにうざったいカップル。
距離が近いから先ほどまで彼が吸っていた煙草の香りがした。