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だから僕とセフレになりませんか

第4章 ミルクティの憂鬱


約束の土曜日。
私は、柊木アヤノからレイになる。

慣れない普段より派手な化粧に手間取り、ヒールに手間取る。
わざと遅れようと思っていた筈が約束の場所に着く頃には11時20分を過ぎていた。

スマホを確認するとジンからのメール。
近くのカフェで時間を潰しているらしい。

そこに向かうと喫煙席で煙草を吸ってるジンが居た。


「煙草吸うんだっけ?」

「はぁ? いつも吸ってんだろ」

ああ、そっか。もう始まってるんだ。
あんなに丁寧に話していた芹沢ユウトはそこに居なかった。

細身の服。全体的に黒っぽい。
しかしそれだけではない。
この間とはなにかが違うと思いあの時を振り返る。

髪。髪の毛の色だ。
黒髪が少し明るめの茶髪に変わっていた。やんちゃ目にセットしてあって、この間の彼とは印象が大分違う。
あのバーには確かに居るよね。こういう人。

店員がやってきて私に注文をとる。


「アイス珈琲お願いします。ブラックで」

ジンが咳払いをした。
言いたいことはすぐに分かった。
レイ、少なくとも今日私が演じるレイはそんなもの頼まないということだろう。


「や、やっぱりロイヤルミルクティ」

店員がにこやかにそれを繰り返すのをジンは意地悪そうに笑ってみていた。

テーブルの上には煙草は先ほど開けたばかりなのだろう。
包装のビニールが置かれており、今吸ってる煙草は2本目だということが分かった。

今煙草を平気そうに吸っているので苦手なわけではなさそうだが、普段は余り吸わないのだろう。

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