第4章 ミルクティの憂鬱
目の前にロイヤルミルクティが置かれた。
いつもの癖で店員に有難うと言ってしまう。
まあ、その辺、レイちゃんも言うという事にしよう。
礼儀正しいんだよ、レイちゃんは。レイだけに。笑えない。
そして目の前に置かれたロイヤルミルクティはもっと笑えない。
私は、シュガーポットをとり、山盛り2杯の砂糖をそこに入れる。
ホント、こんなの、飲み物じゃない。
自分で設定した今日のレイちゃんに殺意が沸いた。
相変わらずジンはこちらを見て笑っている。
彼の目の前にあるアイスコーヒーが憎い。
やっぱり目の前にいる彼はこの間の彼と随分違っているものだからついついじっと見てしまった。
髪が明るくなるだけで随分とチャラそうに見える。
「何見てんだよ」
ジンは私のおでこを軽く叩いた。
本来の私なら叩き返すとこだが今日のレイはそんなことをしないだろう。
「じんくん、そうやってすぐ叩くよね!」
「お前が無駄にこっち見てっから」
私は砂糖の沢山入ったロイヤルミルクティを飲む。
あー、ジンの目の前にあるアイスコーヒー飲みたい。
「で、何処行く?」
「えっとー」
「決めてねーの?」
ジンは深くため息をついた。
だって呼び出したのあんたじゃん。
レイなら思わないだろうが私はそう思った。
ジンの腕時計を見る。
この間もしてた?いやしてなかった?
あまり覚えてないけど時計の針は丁度12時を差していた。
「じんくん。とりあえずランチしよ」
「どこ?」
「えっと。新しくできたイタリアン」