第12章 FUNKY (R18)
「つまらない?(笑)」
その彼女が、何で俺に声かけてくるんだろう。
結構アルコール入ってるもんで、正確に頭が動かない。
多分俺はキョトンとした顔したんだろう。
ふふ、と彼女が笑った。
「じゃあ、抜け出そっか。」
俺の返事も待たずに、手を引いてソファから立ち上がらせる。
俺の体も当然そうするものだというように、頭の動きとは正反対にスッと立ち上がった。
「行こ。」
右手を引かれて人の波を擦りぬけて行く。
店の外に出て、タクシーを掴まえる。
完全になされるがまま。
「・・・・・どこに行くの。」
やっと出た言葉がコレ。
・・・・・・だっせ、俺(苦笑)
「どこがいい?」
顎を少しキュッと上げて、こちらを見る。
「私の家は、ダメだけど(笑)」
何か、ずっと主導権握られっ放しなのが癪で。
「じゃあ、俺がよく使うとこで。」