第12章 FUNKY (R18)
ミラーボールやLEDライティングが四角い箱の空間の中に星を作り出す。
ゆっくりと、時に早く、流星群が延々と映し出される。
隅の方のソファに体を沈めて、その人工的な星たちをただぼんやりと眺めてた。
流れる音楽に合わせるようにリズムをとるような足取りで、彼女がこちらへ来た。
え。
・・・・・俺?
「どうしたの?」
どうしたの?・・・って、それ、俺のセリフだけど。
ここのクラブに来る度に見かけてた彼女。
でも、共通の知り合いとか全然いなくって声かけるきっかけもなかったから、時々目でその姿を追うだけだった。
音楽に乗って踊ってる様子も、誰かと談笑してるたたずまいも、アルコールを口にする姿も、浮遊感を伴って現実離れした感じで、気になってた。
一緒にいるメンツを見てると、俺より少し上なのかな。とか。
普段何の仕事してる人なんだろ。とか。
意識の片隅でそういうこと考えてた。