第11章 夜空への手紙
一緒にいた時間が、日々が。
不器用だけど溢れるばかりのキミの優しさが。
掛け替えのない、今のこの瞬間を作ってることに気付いたの。
照れくさくって言えなかった言葉を、抱きしめて言いたかった言葉を。
ちゃんと伝えることが、明日を紡いでいくことに気付かせてくれたの。
もう、逃げないよ。
雅紀 「ねぇ、冷えちゃったから部屋に入れて?(笑)」
ひかり 「ホントだ。冷たい(笑) いいよ。ココア飲もう?」
見上げた夜空の先には、あの星が瞬いている。
いつかまた不安になった時には、今のこの気持ちを届けてほしい。
繋いだ手と手の温もり。
まだ微かに残る、抱きしめられた時の彼の匂い。
二度と無くさないために分かったこと。
見上げてその瞬きを見たら、きっと思い出すから。