第11章 夜空への手紙
星を見上げながら、白い息が口から吐き出される。
「ひかり。」
ふと名前を呼ばれた気がして、前を見ると。
ひかり 「・・・・・・・・雅紀?」
雅紀 「こんな時間に一人で出歩いてちゃ危ないってば!ダメじゃん、オンナノコ一人で!」
・・・・・・・・どうしてここにいるの?
雅紀 「何回インターフォン鳴らしても返事ないから、どーしようかと思った(苦笑)」
ひかり 「・・・・牛乳切らしてて、コンビニに・・・・」
その時、北風が吹き抜けた。
雅紀 「わっ!寒っ!!」
そう言って、ギュッと私を抱きしめる。
ひかり 「ちょ・・・!こんなとこで!」
雅紀 「こんな時間、誰も通ってないし(笑)」
ひかり 「でも、・・・・」
雅紀 「いいから(笑)」
背の高い彼にスッポリ納まってしまうと、ほこほこと体と気持ちが温かくなる。
彼の心臓の音が聴こえる。
彼もドキドキしてるんだ。
鼓動がものすごく早い。