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LOVE

第6章 Breathless   (R18)


カチャカチャとベルトを外す音。


和也 「・・・・やってよ(笑)」


もう、自分の意思とは関係なく言われた通りに彼自身を、その身に纏ってるモノの下から出す。

彼の左手が私の腰骨を支え、入り口にあてがわれると。
まるで待っていたかのように、迎え入れる。



彼の唇が肩を吸う。
私の中が彼を吸い込む。

彼の舌が顎のラインを這う。
私の腰が揺れ動く。

体中が叫びだす。

お願い。
私を求めて、って。




この先進んでも、二人で彷徨うのは暗い闇でしかなくて。
入り口も出口も分からない。
きっと無限に続く迷路だって分かってるから。


本当はこんなに好きなのに。
答えのない世界で浮遊するだけなんて耐えられないから。
叶わない願いに翻弄されるだけなんて辛すぎるから。


ずっと触れないようにしてたんだよ。





彼の手が、指が、私の輪郭を丁寧になぞっていく。
まるで確認するように。

「本当に欲しいモノは、あなただけなんだけどな(苦笑)」

その手はそう話してるようで。



いつも心の全部を見せないようにしてるキミだけど。

耳元で洩れるキミの吐息が。
体を辿るキミの手が。
髪に絡まるキミの指が。

キミの心の中を曝け出す。


普段の飄々とした態度とは裏腹に、たゆみなく絡みつくように突き動かされる。

まるで何かを刻印するかのように。


襲いかかる波に、息も出来ないほど揺らされて。


ひかり 「・・・・・・かずなりっ・・・・・」


ずっと堪えていた名前を解き放った瞬間と、彼が最後を迎えた瞬間が重なった。









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