第6章 Breathless (R18)
徐々に体の力が抜けていく。
彼の腕に支えられなきゃ、立ってもいれられないほど。
華奢だと思ってた彼の右手がやすやすと私の腰を支えていて、ようやく立てている。
少し乱れた前髪の隙間から、あの瞳が私を見つめる。
後頭部を支えていた彼の左手が、私の前髪を掻き上げる。
反射的に目を瞑ろうとした時。
彼の舌が、私の鼻先を舐めた。
柔らかい目で、いつもの優しい目で笑った。
和也 「・・・・・さっきみたいに、いつも名前呼んでくれれば可愛いのに(笑)」
彼の唇が唇に触れる。
彼の頬が頬を撫でる。
彼の鼻先が耳をくすぐる。
彼の腕に抱きしめられる。
息も出来ないほどに、彼への想いが溢れ出す。
離さないで。
消えないで。
一緒にいて。