第5章 sugar and salt (R18?)
さっきのジーンズの件が、頭の片隅にくっついて離れない。
喉に刺さった小骨のように。
その小骨を取り除きたくて、いつもより性急に乱暴になる。
比べた人より、俺の方がいいと思わせたくて。
乳房の下に、二の腕の裏側に、太腿の内側に。
一見では分からないけど、めくると見えるところに痕をつける。
指で蜜壺を練り回すと白い首が仰け反り、甘く深い息が吐き出される。
吐息に誘導されるように、彼女の中へと埋める。
反らせた首筋を舌で伝うと、小さな声が洩れる。
温もりと湿り気が纏いつき押し寄せ、シンクロするように脈打ちだす。
ひかりの手が何かを探すように、俺の体をなぞる。
その手に重ねる。
指を絡める。
俺なんかよりもずっとずっと細い手。
柔らかくしなやかに、俺の指に絡まる指先。