第29章 覚悟のうえで
武「松崎さん?部活は?僕もこのプリント整理したら行こうと思っ『武田先生』?」
私は武田先生の言葉を遮り、手に持っていたものを渡す。
『…合宿までって決めてました。自分なりに考えた結果です』
武「…え、これって…」
『今まで、ありがとうございました。皆にも伝えておいて下さい』
武「あ、ちょ…松崎さん…!」
私はそう言って職員室を後にした。
靴を履き替え帰路に着く。
『…ごめんなさい』
私が弱いからこんな答えしか出せなかった。
私が弱いから"また"逃げるしか出来なかった。
こんな私を夕日は明るく、照らしていた。