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モノクロ

第2章 お皿の上の黄色に包まれた緑


よっぽど最初の一口が効いたのか、後から襲ってくる辛味にまた眉をしかめて、


ひかり 「うー、辛いっ!ピリピリする!!」


冷ますように舌を出すから。


パクリ。

その舌を食べるように一瞬舌先を舐めてみた。


ひかり 「?!!!!」


目を白黒させてるのが面白いもんだから。
身体が硬直させてるのが可愛かったから。


和也 「まだピリピリする?」


頭を左手で支えて、もう一度唇を寄せる。

今度は唇を食む。
重ねながらも強張ってる身体と唇を、解きほぐすように口づける。
舐めるように。
食べるように。
味わうように。
何度も何度もキスを重ねる。

少しずつひかりの吐息が温かいものになっていく。
洩れる息が、少しの躊躇が残るこっちの心の奥の疼きを刺戟する。
速くなる鼓動は、ひかりのものかオレのなのか分からなくなってくる。


和也 「――――もう、いーでしょ。」


唇を少し離した隙に囁く。


そっちの立場も分かるけど。
何に躊躇ってるのかも分かってるけど。

そろそろ、こっち来たらどーよ?


だってアナタ、オレのこと好きなんでしょ。
それも分かってるから。


そんでもって、オレもひかりのこと好きなのも、実のところ分かってるから。




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