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とある新世界の本屋さん

第2章 さあ、仕事を始めよう。


グレースさんにハルヒが拾われた、その日からゲロ野郎やその仲間たち、その騒ぎを聞きつけた奴隷商人など、いろんな業種の人たちがグレースさんのもとを引っ切り無しに訪れた。グレースさんは、かなり名の知れた情報屋らしい。赤髪の美女を知らないか、という質問は、ゲロ野郎たちが出港し、そのホトボリが収まるまで、3日間も続いた。しかし、グレースさんは、きまって「まったく、さっきからアンタみたいな質問してくる奴らばっかりだよ。もうとっくにどっかのだれかに捕まっちまったんじゃないのかい?町中がその話で持ちきりなんだ。さあ、わかったら、とっとと帰んな。」こんな調子で、客をやり過ごした。なるほど、嘘は言っていない。確かにハルヒは、グレースさんに捕まっている。良い意味で、だが。グレースさんは、かなりちゃんとした情報屋らしい。

ハルヒは、今、諜報や情報収集に忙しいグレースさんに代わって、初めて本屋の店番をしている。もちろん、帽子とサングラスをして。昼前だが、客はゼロ。

暇だなーと思いながらも、ただの本屋にしては大きすぎる
店の扉に目を向ける。その扉は本当に大きくて、押して開ける形式なのだが、高さの違う取っ手が3つもついている。ハルヒが使うのは、もちろん1番低い取っ手である。この世界に来てからハルヒの身長は、180cmくらいに伸びたのだが、それでもこの世界では、小さい方のようである。まあ、ワンピースの世界なら、あたりまえか。しみじみとこの世界は、ホントにワンピースの中だと実感する。グレースさんによれば、この扉は、縦4m、横2mもあるらしい。そしてさらに店の天井はもう3mは高い。店の高さは、海の荒くれどもが大勢やってくる職業柄かなり気を使うらしく、もう2度も店をリフォームしたらしい。

そんなことを考えながらハルヒが、ぼーっとしていると、例の扉がカランッと音をたてて、ゆっくりと開く。身長は2mくらい、商人風のやさしげな男が店のなかに入ってきた。

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