第1章 私の脳内回路はショート中
しまった、と焦ると同時に、固く目をつむり、体を強張らせる。
・・・・・・。
・・・・・・。
?
待っても待っても、体を床に打ち付けるような衝撃は訪れない。しかも先程から、まぶた越しに、照りつけるような日差しを感じる。これはおかしい。いくら夏だからといっても、今は日の出前の午前4時半である。
ザザーン・・ザザーーン・・・クゥアーッア゛・・ア゛ウッ・・ザザーン・・・
ハルヒは、カッと目を見開いた。あまりの眩しさに 一瞬、目が眩むが、ちらりと視界に飛び込んできた景色の異常さに、瞠目する。
青。
空と海との区別が分からないほどの一面の青。
美しい青に混じることなく点在する白と、たゆたう白。
心地よく、しかし力強くハルヒの体を撫でる風。
足を柔らかく包み込む白い砂。
ハルヒは、茫然としながらも、この景色に、この空間に身も心もすべて預けていた。ただただ、魅入っていた。
頬を伝う、あたたかいものを感じて、ハルヒは、ハッと我に返った。
「泣いてる・・・・」
ハルヒは、涙を拭いながらも、とても晴れやかな気分がした。心に溜まっていた不純物がすべて、涙とともに消えてしまったから。