第1章 SMALL SOLDIER
数分後…
「男性からは」
Ⅰアミヤ カナタ (21歳) Ⅵミカミ ハルキ (16歳)
Ⅱフルキ ヨシマサ(44歳) Ⅶスルガ ユウマ (32歳)
Ⅲハヤカワ トシキ(37歳) Ⅷテライ ケイイチ(65歳)
Ⅳササキ ノゾム (19歳) Ⅸクドウ マサヤ (48歳)
Ⅴカザミ アキヒサ(52歳) Ⅹコイズミ ヒデオ(23歳)
「の10人となりました、後ほど、迎に上がります。」
そう言って微笑む総理大臣の顔が、私には悪魔にしか見えなかった。
でも、ユウキがあたっていなくて、本当に良かった。
涙を流し、安堵した。
「ユウキ、良かった、良かったよぉ…」
「ああ、良かった。本当に…」
でも、当たらなくても、命を賭けなければならない。
ユウキだけは、ユウキだけはどうか…
そんなことを思っていると…
「では次に、女性行きましょう!」
ユウキも入っていなかったし、大丈夫大丈夫…
ユウキが入っていない安堵感で少し楽になりながらテレビに向かう。
「まずは一人目!~~~市の~…」
ほら、やっぱり、当たらない!
確率が低すぎるから…
もう当たらない大丈夫、と思いお茶を飲みながら見ていた。
「αの最後の代表者ですよ!皆さんいいですか?」
早くいえばいいのに…
「Ⅹヒナタ イチゴ 16歳 ~~~市~丁目~~~、~~~学校一年」
ご丁寧に、私の顔写真が載せてある。
セミロングの、黒い髪。
私の、顔だ。
音を立てて、お茶とコップは床に散った。