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〜蒼い青い片想い〜

第16章 -新旧光対決 Part3⁈-


「はぁ〜疲れた…」


土曜日は塾の自習室が混むコトが多いから、
図書館で勉強するコトにしていた。


でも、図書館の閉館は早いから、
17時には帰らなくてはならない。


図書館からの帰り道は、
あのバスケットコートのある公園を通る。



前に大ちゃんと火神さんがいた公園…。



たまにドリブルの音が聞こえてくるけど、
そこにいるのはいつも知らない人たちで、
わたしはいつも頭の中で、
大ちゃんの姿を思い浮かべていた。




ダムダム…ッ…




大ちゃん⁈⁈




でも、今日聞こえるのは、
いつも聞こえるドリブルより、
力強いドリブルの音…



わたしは思わずバスケットコートへ
走ってしまった。




ガンッ…‼︎‼︎




「くっそ〜っ‼︎」


リングに弾かれたボールが、
フェンス越しにわたしのほうへ転がってくると、
コートにいた人もこちらへ走ってきた。


「あ…すんませ…⁈おまえ…たしか…」


「火神さん⁈」


コートの中にいたのは、誠凛の火神さんだった。


「「………。」」


何回か会ったコトあったし、
この間試合で一方的に見てはいたけど、
2人きりで会うのは初めて…。


「あの…えっと…練習…ですか?」


沈黙が気まずくて、
わたしは火神さんに話し掛けた。


「……。」


…‼︎って、火神さん…誠凛は、この間、
桐皇に負けたんだったーー‼︎


わたしが桐皇の応援してるのは
もちろん知ってるだろうし、
わたし、ただの嫌味言ったみたいじゃん‼︎


「あの…そのっ…」


「…練習じゃねーよ。」


「え…?」


火神さんはそう言うと
コートの中のベンチに座ったので、
わたしはなんとなく気になって、
わたしもコートの中に入って、
火神さんの前に行った。


「練習禁止令出てっからな…」


吐き出すように火神さんが言う。


「え…?」


火神さん、大ちゃんとの試合の時…
最後…交代してた…から…?


「で?おまえは?こんなトコで何してんだよ?
1人なのか?」


「あ…えっと…図書館に…行ってて…」


急に自分のことを聞かれて、
思わずテンパってしまう。


「青峰と一緒じゃねーのか?」


「…っ⁈」


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