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〜蒼い青い片想い〜

第16章 -新旧光対決 Part3⁈-


あれから…大ちゃんとは会っていなかった。



連絡も取っていない。



あの日…



あのキスのあと、
泣きそうになったわたしに気付いた大ちゃんは、
辛そうな顔をして唇をはなして、
何も言ってくれなかった。


わたしにキスをすると、
大ちゃんはいつも
辛そうな顔をするのはなんでだろう。






………。








1つだけ思い当たるけど、
それは考えるだけでも辛すぎる…。




あの後、どうやって帰ったのか…とか、
大ちゃんに何か言ったか…とか、
なんにも覚えていない。



気がついたら、自分のベッドで眠っていた。



大ちゃんの匂いのしないベッドのはずなのに、
大ちゃんに抱き締められた時の力強さや、
大ちゃんのあったかい温もり…
それに大ちゃんの唇の感触…



頭はなんにも覚えてないはずなのに、
身体はなにもかも覚えていた。




こんなこと…
お姉ちゃんにも友だちにも
誰にも相談できなくて、
わたしは受験勉強に逃げた。


受験生なんだから、
勉強は当たり前なんだけど…。


前は帰っていた時間も、
塾の自習室で勉強してから帰り、
塾が休みの日は図書館に行ったりして、
極力家にいないようにした。


その反面、ひょっこり大ちゃんが
いつもみたいに
わたしのベッドで寝てないかな…とか、
都合のいいコトを考えたりしている
ズルい自分もいる。


大ちゃんに会いたい…
大ちゃんと話したい…
大ちゃんに触れたい…



大ちゃんと会うのが怖い…
大ちゃんと話すのが怖い…
大ちゃんに触れられるのが…





少し怖い…





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