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〜蒼い青い片想い〜

第7章 -ご機嫌ナナメの青色の彼-


玄関からお風呂に直行したので、
着替えがない。


仕方なく、バスタオルを巻き、
バッグを持って部屋に戻る。


ガチャ…


…⁈⁈


「大ちゃん⁈」


この時間にいるなんて珍しい。
部屋に戻ると、
わたしのベッドの上で寝転んでいる
大ちゃんがいた。


今日は布団には潜らず、
寝転びながらも長い足を組み、
何かメモを見つめている。


「おせぇよ‼︎どこ行ってたんだよ⁉︎」


「どこって…塾だけど…」


なんでだろう⁇
大ちゃんの声は不機嫌MAXだった。


「あん⁈塾にバスタオル一枚で
行くのかよ?」


そう言った大ちゃんは、
ベッドから起き上がり、
わたしに近づいてくる。


いつもとは違う、
なんていうか…そう…
舐めるように身体を見られていて、
思わずビクッとして怖くなってしまった。


「きゃぁっ‼︎大ちゃんのバカッ‼︎」


わたしは慌ててクローゼットから
着替えを取り、
いったんお風呂場に戻り、
Tシャツを着てショートパンツを履いた。


もちろん、ノーブラじゃない。
ちゃんとナイトブラをしている。


大ちゃん…どうしたんだろう…


ちょっと不安だけど、
わたしは自分の部屋のドアを開けた。


ガチャ…


部屋に入ると、
大ちゃんはわたしのベッドに座っていた。


「わざわざ着替える必要ねーのに。」


「あ…あるに決まってるでしょ‼︎
もう‼︎今日はどうしたの?」


大ちゃんの前まで行き、
わたしのベッドに座る
大ちゃんを見つめた。


「聞きたいコトが山ほどあるんだけどよ?」


…⁈


ギロリと大ちゃんに睨まれ、
思わずビクッとしてしまう。


「な…なぁに?」


「高尾和成って誰だ?」


「え⁈」


大ちゃんはメモをヒラヒラさせながら、
すごい目でわたしを睨んでいた。


「大ちゃん⁈制服漁ったの⁈」


あのメモは、制服のポケットに
ずっと入れっぱなしのままだった。


それを大ちゃんが持っているってコトは…


「バッ…‼︎ちげぇよ‼︎
制服の下に落ちてたんだよっ‼︎」


ほんとかな…
まぁ…大ちゃんを信じるしかない…か。


「で?」


「”で?”」


つい、大ちゃんと同じコトを言ってしまう。


「誰なんだよ⁈」


大ちゃんの追求から
逃れられる気がしない。


わたしは素直に話すコトにした。


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