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〜蒼い青い片想い〜

第7章 -ご機嫌ナナメの青色の彼-


はぁ…すごい雨…


塾からの帰り道、
ほとんど役目を果たしていない傘をさしながら、わたしは家まで歩いていた。



秀徳と誠凛の決勝戦…
どうなったのかな…


朝、お姉ちゃんが言っていた。
家に帰ったらお姉ちゃんに聞いてみよう。


そういえば…
高尾さんに連絡先をもらったけど…
連絡してなかったな…。


あのメモ…制服のポケットに
入れっぱなしだったような…


無視するのも悪いかなと思ったけど、
あんな一瞬しか話してない人に
なんでメールをしなければいけないのかも、わからない。


でも、秀徳が勝ってたら、
お祝いくらい言ったほうがいいのかな…





そんなコトを考えてるうちに、
家に着いた。


「ただいまー。」


「すみれ!おかえり‼︎
って、ビショビショじゃない‼︎」


お風呂あがりのお姉ちゃんが、
バスタオルを持ってきてくれた。


「クシュ…ン…ありがとう。」


お姉ちゃんにもらったタオルで、
濡れた髪や服を拭いた。


「あ…そういえば…」


「どうしたの?」


「秀徳と誠凛て…どっちが勝ったの?」


お姉ちゃんをジッと見つめて聞く。


「誠凛だよ。」


「…⁉︎じゃあ、決勝リーグで…」


「うん…誠凛とも当たるよ。」


お姉ちゃんは弱々しく微笑みながら言う。


「そっ…か。」


「誠凛との試合…金曜日の夕方からだから、
すみれも塾なかったら、観においで。
大ちゃんもそのほうが喜ぶよ。」


「え…?」


「あ‼︎ほら、すーちゃん‼︎
ちゃんと拭いて‼︎
早くお風呂入って入って‼︎」


「お姉ちゃん、いたーーい‼︎
わかったから〜‼︎…クシュンッ‼︎」


くしゃみがまた出たので、
わたしは玄関からお風呂に直行した。


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