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京都のSHIKI物語

第5章 守り守られ



ーその夜





だいたい20時ぐらい

いつもの変わらない風景

辺りは暗くなり





吉原は賑わう




お祭り程ではないが色んな声が聞こえる

客を呼び込む声や大きな笑い声
お酒や煙草の臭い



小雪ちゃんも蛍ちゃんも
違う場所お仕事をしているし

花恵も梅さんと
オーダーを受け取り
ご飯やお酒の準備で慌ただしい


手伝いたい…けど…

まだ始めたばかり…足手まといにきっとなる



そんな時だった。





梅「あら、お酒がないわ…どないしよ…買ってこなあきまへんわ」



少し大きめの台所と言った方がいいのか

お酒が置いてある所を見つめ

ため息をつく梅さん



花恵「梅さん こっちもおつまみがなくなりそうです‼ 水を組みに行かないと…」



おつまみの袋を逆さまにして

他の袋も空っぽ


慌てながら花恵は水を汲みに行った。



「………」


その2人を見つめる何も出来ない私。

出来るのなら部屋の片付けぐらい

あと、座布団を用意したり←




歩「梅さーん ちょっとこっちに来てくれませんかー?」



扉から顔を覗かせる歩は少し大きな声で

梅さんを呼ぶ


梅「…ちょっと待ってやー」





梅さんは優しく返事をしているけれど

何処か忙しそうな慌てた様子



その時、梅さんと目が合い

私に近づく



梅「はんならまだ大丈夫…か…隼哉さんに怒られへん…と、思うけど…」



私の目を見ながら梅さんは

独り言のように喋る



「…?」


隼哉「なんや 呼びましたか?梅はん」



ドアをスッと開けてキッチンに入って来る

クールでミステリアスな隼哉さん





梅「ちょうどええところに」


隼哉「…どないしはりました?」



私の目の前に立っていた梅さんは

早歩きで隼哉さんに近づく


隼哉さんの頭の上にはハテナマークが浮かぶ







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